傷病手当金はいくら?標準報酬日額の2/3という計算の考え方と月収別の目安【2026年版】
病気やけがで働けなくなったとき、まず気になるのは「結局いくら入るのか」ではないでしょうか。療養に集中するためにも、生活費の見通しは早めにつかんでおきたいところです。
この記事では、傷病手当金の金額の考え方と月収別の目安を整理します。あわせて、同じ月収でも実際の額が動く調整のケースにも触れます。数字はすべて目安です。あなたの実額は状況で変わります。
ざっくりの見通しだけ先に知りたい方は、かんたん受給診断で60秒の質問に答えると、おおよその目安を確認できます。
基本は「標準報酬日額の約3分の2」
傷病手当金の1日あたりの額は、おおまかに言うと標準報酬日額の約3分の2です。月収のおよそ65%にあたります。
「標準報酬」とは、健康保険料などを計算するときの基準になる額です。給与をいくつかの区分にあてはめて決めます。残業代やボーナスの状況によっては、毎月の手取りとぴったり一致するわけではありません。考え方としては「ふだんの給与のだいたい3分の2」とイメージすると分かりやすいでしょう。
傷病手当金そのものの基本は傷病手当金とはで解説しています。
計算の考え方を3ステップで
実際の計算は、おおまかに次の流れで考えます。
- 支給開始日より前の一定期間の標準報酬月額を平均する
- それを30で割って、1日あたりの額(標準報酬日額)を出す
- その額の3分の2を、働けなかった日数分かけ合わせる
たとえば標準報酬月額が30万円程度なら、1日あたりはおよそ1万円。その3分の2で、月におよそ20万円が目安になります。これを働けなかった日数分受け取る、というイメージです。
ただし、この3ステップは「きれいに当てはまる人」の話です。加入期間が短い、月の途中で休みに入る、給与が一部だけ出ている。こうした事情があると、平均の取り方や差額の計算が変わります。だからこそ、早見表の数字と実額がずれることがあります。
月収別の目安(モデルケース)
下の表は、月収別に1か月あたりの傷病手当金の目安を示したモデルケースです。標準報酬月額や日数によって変わるため、概算としてご覧ください。
| 退職前の月収 | 1か月あたりの目安 |
|---|---|
| 20万円 | 約13万円 |
| 25万円 | 約16万円 |
| 30万円 | 約20万円 |
| 40万円 | 約26万円 |
これらは一定の条件を満たした場合のモデルケースであり、受給を保証するものではありません。実際の金額は加入状況や標準報酬月額、保険者の審査によって決まります。
傷病手当金は通算で最長1年6か月(18か月)受け取れることがあります。期間のルールは支給期間(通算18か月)で解説しています。表の数字はあくまで入口の目安です。これで自分の額が確定するわけではない、という点だけ覚えておいてください。
同じ月収でも、実額が動くケース
ここが、早見表だけでは見えにくいところです。月収が同じでも、次のような事情で額が変わったり減ったりします。
- 休んだ期間に給与の一部が支払われている(差額のみ、または不支給)
- 同じ病気・けがで障害厚生年金などを受けている(調整される場合がある)
- 退職後に出産手当金を受けている期間がある(調整される場合がある)
- 加入期間が短く、標準報酬の平均の取り方が変わる
とくにつまずきやすいのが、退職をはさむ場合です。在職中は会社が給与計算とあわせて状況を把握しています。ところが退職後は、平均の取り方や前後の給与との関係を、自分で確かめながら進めることになります。ここが、実は金額の見込みがいちばんブレやすい場面です。
損する一例:給与の一部支給を見落とす
たとえば月収30万円の方で、休職初期に会社から月8万円ほどの給与が出ていたとします。このとき傷病手当金は、出た給与との差額に調整されることがあります。月20万円の目安がそのまま入ると思い込んで生活設計を組むと、入金後に数万円の差で家計が苦しくなる。これはあくまで一例で、結果は状況によります。それでも「目安どおり来るはず」と決め打ちすると、こうしたズレが効いてきます。
数字が万全でない時期に、こうした調整まで一人で正確に読み解くのは負担が大きいものです。体調を最優先にするためにも、迷う点は早めに整理しておきたいところ。気になる調整があれば、LINEで相談で一度ご一緒に確認できます。
「もらい方の順番」まで見ると総額が変わる
退職後を見据えるなら、傷病手当金の額だけでなく、雇用保険の失業給付(基本手当)とあわせた総額で考えるのがおすすめです。
働けない間は傷病手当金、働ける状態になってから失業給付。この順番を守り、間に受給期間の延長を挟むことで、受け取れる期間を活かせます。両者は同時には受け取れません。だから順番が、そのまま総額に効いてきます。詳しくは失業保険との順番をご覧ください。
ハローワークや協会けんぽは、制度や手続きの案内をしてくれる、無料で頼れる窓口です。ただ、傷病手当金と失業給付をどの順で受けると総額が大きくなるか、という組み立ては、自分で詰めるか、誰かと一緒に確認するかが分かれ目になります。
アンタイは、こうした制度情報のご案内と、ご自身で行う手続きの伴走支援を行っています。
まとめ:早見表は入口、実額は状況しだい
傷病手当金の金額は、標準報酬日額の約3分の2が基本です。押さえるポイントは3つ。
- 1日あたりは標準報酬日額の約3分の2、月収の約65%が目安
- 期間は通算で最長18か月まで
- 給与の一部支給や年金などの調整で、同じ月収でも実額は動く
早見表はあくまで入口です。あなたの場合の目安は、かんたん受給診断で60秒の質問に答えるだけで確認できます。調整がからむ細かい点は、LINEで相談から気軽に聞いてみてください。診断書は不要、しつこく勧誘もしません。LINEだけで進められます。
本記事は一般的な制度の解説です。個別の受給可否・金額・要件は加入状況や保険者・行政の判断によります。最新の正確な情報は、各保険者・ハローワーク等でご確認ください。